不動産会社には、得意な分野と不得意な分野があります。土地から仕入れて、開発をすることが得意である会社、売買を仲介することが得意な会社、賃貸の仲介をすることが得意な会社、賃貸の管理が得意である会社など様々です。不動産という意味では、すべて不動産に関わっているものですが、やっていることは大きく異なるものになります。これは、良い悪いではありません。
医者にも内科、外科、眼科、耳鼻科などの得意分野あるのと同じです。
依頼する会社がどの分野を得意としているか?は非常に重要なことになります。開発することが得意である会社に賃貸の管理をお願いしても、なかなかうまくやってもらえない可能性が高いです。これは、依頼する側、依頼される側のどちらにとっても、損をする形になりますので、やはり、得意な分野は得意な会社に任せることが重要であると考えます。
一般的に不動産会社というと、宅建業の免許を持っている会社のことを示しておりますが、宅建業の免許を持っていなくても、不動産の管理を行うことができることを知らない人が多いと思います。宅建業の免許は、売買の仲介、賃貸の仲介などを行うためには、必要なものですが、自分自身が売買する場合、自分自身が貸主になる場合、不動産の管理については、宅建業の免許は必要ありません。
大家さんがどうであるのか?を考えてみると、わかりやすいと思います。大家さんは、貸主です。もし、貸主に宅建業の免許が必要であれば、大家さんは宅建業の免許を持っていなければなりません。大家さんが、不動産を売却することもあります。売却にいちいち宅建業の免許が必要であれば、面倒でなりません。ただし、不特定多数の人に反復継続して、売買を行う場合には、宅建業の免許が必要になります。少しややこしいですね!不特定多数の人に反復継続して、売買を行う人は、大家さんという定義にならず、宅建業者という扱いになるということです。大家さんの家族が本人に変わって、不動産を管理していることもあるでしょう!宅建業の免許が必要かといわれると、必要ありません。大家さんの家族だからというわけではなく、不動産会社においても、不動産の管理については、宅建業免許の範囲外ですので、宅建業免許の有無はまったく関係ありません。
多くの場合、不動産管理をやっている会社は、入居付けもやっています。入居者を付ける行為は、賃貸仲介になりますので、宅建業の免許が必要になります。そのため、不動産管理をやっている会社は、宅建業の免許を持っているわけです。
つまり、不動産を管理する行為に、免許は必要ありません。
昨今、不動産を管理する行為に免許が必要ないことが問題になり始めています。そのため、免許を作ろうとする流れが出てきています。それが、賃貸経営管理士と賃貸住宅管理業者です。現在は、どちらも登録制度ですので、登録したければ、登録して良いものとなっています。賃貸経営管理士は、年々人数が増えておりますし、試験は年々難しくなっています。今後は、どうなるかわかりませんが、賃貸経営管理士を国家資格にという流れもあるようです。
そうなると、不動産の管理を行うためには、賃貸住宅管理業者に登録しなければならないということになります。とはいっても、大家さんは貸主ですので、大家さんが賃貸住宅管理業者になる必要はないと考えられます。
まだ、不動産の管理をやっている会社は、賃貸住宅管理業者になる必要はありませんが、今後は対応が必要になると思います。大家さんの側としても、賃貸住宅管理業者なのか?そうではないのか?賃貸住宅管理業者であれば、どのようなことがわかっていなければならないのか?ということを理解しておかなければなりません。そもそも賃貸住宅管理業者というものが存在しているということを知っておかなければなりません。
また、賃貸住宅管理業者だから、大丈夫ですという会社も出てくるのではないかと思います。何が大丈夫なのか?よくわかりませんが、大家さんとして、相手に丸め込まれないようにするためには、何をどこまでやってくれるのか?必ず確認しましょう!丸投げはいけません!
大家さんとして、やるべきことは今後益々増えていくでしょう!時代の変化とともに、学び、実践していく大家さんだけが生き残っていくのではないかと思います。ぜひ、学んでいきましょう!