家族信託®が広まってきた
家族信託®が不動産オーナーに注目されてきてから、様々なところで、家族信託®のセミナーや家族信託®を取り扱う士業の人が増加してきたと感じています。特に、不動産オーナーにとっては、認知症になってしまうと、
- 銀行口座が凍結する。
- 不動産賃貸業がストップする。
などの大きな問題がありました。どちらも同時に起こってしまうと、お金は下ろせない。賃料は入ってこない。入ってきていても使うことができないといった悪循環でした。このような状況を解決する方法として、家族信託®を用いることは非常に良いことであると思います。
また、弊社が家族信託®をやり始めた時は、まだまだ信託口口座を開設してくれる金融機関がほとんどありませんでしたが、2年ほどの間に急激に増加してきました。信託口口座を使う側からすると、選択肢が増えるので、非常にありがたいことです。それでも信託口口座を開設してくれる金融機関はまだまだ少ない状況です。少しでも多くの金融機関が信託口口座を開設してくれることを願っています。
銀行口座が凍結されてしまい、何もできない状況になってしまうよりは、家族信託®を行うことによって、家族が銀行口座によって、しっかり管理してもらえれば、金融機関にとっても、メリットがあるのではないかと思います。
不動産オーナーの家族にとって、家族信託®は非常に使いやすいものです。使う側についても、家族信託®というものをきちんと理解しなければなりません。
次のように言われた場合には、少し立ち止まって、家族でしっかり話し合いましょう。
- 誰かが言っているからやった方が良い。
- やらなければならない。
重要なことは、
なぜ家族信託®を行うのか?
ということを家族でしっかり話し合いを行いましょう!
家族信託®は、
不動産オーナーが家族に押し付けるものではありません。
不動産オーナーの家族が不動産オーナーにやりたいと迫るものでもありません。
お互いにきちんと話し合うことが何よりも必要です。
いきなり家族信託®の話をすることは適切ではないでしょう。
それでは、どうすれば良いでしょうか?
地道に日頃から家族で話し合っておくことが一番重要です。話し合う内容は、家族信託®である必要はないと思います。日頃の他愛もないこと、孫の話、相撲の話、政治の話なんでも良いと思います。お互いに話していて疲れないものが良いと思います。
子供の頃は、日頃の他愛もないことを毎日話していたと思います。しかし、成長していくうちに話す機会が少なくなり、実家を出ると年に数回しか話さなくなると思います。現在は、相手とコミュニケーションを取ろうと思えば、いくらでも手段があります。しかも、ビデオ通話を使うこともできます。ビデオ通話を使えば、相手の表情もわかります。週に1回でもビデオ通話をしていれば、相手の体調の変化も気づきやすくなるでしょう。認知症の兆候もいち早く気づくことができると思います。インターネットを使えば、無料で話をすることができますので、費用の心配もありません。ぜひ、やってもらいたいと思います。
とは言っても、認知症になりかけているなど、時間が切羽詰まっているのであれば、悠長なことは言ってられませんので、早め早めに行ってください。
認知症大家対策アドバイザー
岡田文徳
引用:
2019/3/16付 日本経済新聞 朝刊
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO4250380015032019PPE000/
2019/3/25 22:00 日本経済新聞 電子版
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO4287906025032019L71000/
2019/3/26 22:00 日本経済新聞 電子版
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42933180W9A320C1L01000/
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