家族信託®に盲点はあるのか?

今まで家族信託®のメリット、デメリットについてお話をしてきました。残念ながら家族信託®では、実現できないこと数多くあります。あげればキリがありません。それは、家族信託®に限らず、後見制度でもメリット、デメリットがあるのと同じです。後見制度よりも家族信託®の方が使いやすいということはご理解いただけていると思います。

さて、家族信託®では実現することができないことの中で、忘れがちなことをお話ししたいと思います。

それは、老齢年金です。

老齢年金は、10年間保険料を納付すれば、受け取ることができるようになりました。年金を受給できる年齢は、厚生年金、国民年金のどちらであったかによって、変わりますので、確認が必要です。

現在では、原則65歳から受給できますが、私の世代になると、75歳からの受給になることがほぼ決まっています。生涯現役のつもりである人には、関係ないことかもしれませんが、第二の人生を謳歌したいと考えている人には酷なのかもしれません。

家族信託®を用いると、財産管理を行うことができるわけです。預金、現金であれば、信託口口座を作成することによって、管理することができます。それでは、年金を管理する場合にはどのようになれば良いのでしょうか?

つまり、信託口口座において、年金を受給することができるのか?ということです。

現状、信託口口座において、年金を受給することはできないようです。

年金受給権者に関する口座名義変更申出書を確認すると、成年後見人等という記載があります。したがって、受託者の名義の口座では、対応してもらえない可能性が高いと考えられます。

年金の受給までできるようにするためには、後見制度を利用する方法しかないでしょう。成年後見人等との記載があるので、任意後見人でも対応できるようです。日本年金機構のHPによると、任意後見人になれば、変更手続きが可能であると記載されています。ただし、任意後見監督人をつけた後でなければならないと記載がありますので、任意後見契約を行っているだけでは不足しているということです。

つまり、現状では、受給される年金まで管理するためには、家族信託®では不足しており、任意後見契約まで行わなければならないということになります。任意後見人のため、受給された年金の使途は、不動産の修繕費などが認められるかどうかは確認した方が良いでしょう。

認知症大家対策アドバイザー

岡田文徳

 

参考:

日本年金機構

https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2017/20170801.html

https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/todoke/kyotsu/20140421-12.files/00000139844OIl8Ob8Hd.pdf

https://www.nenkin.go.jp/faq/jukyushatodoke/seinenkokeinin/nenkintetsuduki/20140421-04.html

第1回から第4回までのコラムはこちら↓

http://www.nichijuken.org/column-okada.html

(注) 家族信託®は、一般社団法人 家族信託普及協会が商標登録しています。

第17回コラム

https://dimetel.jp/2019/06/26/ft17/ ‎

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