日頃の準備、天災時の行動、天災後の罹災証明書
台風19号により、日本各地で多大なる被害が出ました。被害に遭われました方には、心よりお見舞い申し上げます。また、1日も早く復旧されることを心からお祈り申し上げております。
弊社が事務所を構える東京都台東区においては、幸いなことながら、大きな被害を受けることがありませんでした。
以前から、スマートフォンに東京都防災アプリをダウンロードしておきましたので、注意報の段階から情報収集を行なっておりました。みなさまにおかれましても、東京都防災アプリなどのアプリをダウンロードしておき、使い方まで理解されておくことをオススメいたします。
10/12には、台東区でも土砂災害、洪水に関する警報が発令されておりました。台東区は、南側に神田川があり、東側から北側(荒川区)にかけて隅田川があり、北側(足立区)に荒川がある川に囲まれた地域です。海抜も低い地域になりますので、川が氾濫すると、水が住宅地に流れ込んでくることになります。すると、避難する場所は、西側である上野ということにならざるを得ません。
地元では、上野の山とよく言いますが、上野は山というほどの山ではありません。それでも、台東区のほとんどが海抜の低い地域ですので、上野公園付近は、上野の山という表現が正しいのかもしれません。
前日の10/11には、スーパーやコンビニから物が売り切れてしまいました。スーパーに行った時に、カップ麺を5箱購入しているサラリーマンを見ました。おそらく、会社で購入してくるように言われたのでしょう。
JR上野駅は言うまでもありませんが、東京メトロの本社ビルは、上野にあります。台風通過後の復旧のために、鉄道関係の方々は、帰宅できないということだけでなく、寝ることもできなかったのかもしれません。そのためのカップ麺5箱であれば、買占めているなどと野暮なことは申しません。
改めて、日頃からハザードマップや避難経路の確認、防災アプリのダウンロードと使い方の確認、備蓄品の用意が必要であると感じました。今回を機にもう一度見直そうと考えております。
天災による被害にあってしまった場合には、どうすれば良いのでしょうか?
地方自治体から、罹災証明書を発行してもらいましょう。自治体によっては、罹災証明書ではない場合もあるそうですので、ご自身の自治体に確認してみてください。
罹災証明書の発行する流れは次のようになります。
(1)被災者から地方自治体へ申請
(2)被害状況の調査
(3)被害状況の程度を把握
(4)罹災証明書の交付
気をつけるべきことがあります。
被害状況の調査には、時間がかかります。被害の状況のままにしておく必要がありますが、実生活のためには、そのままにしておくわけにはいきません。すると、被害状況を調査する時に、本当に被害にあったのかを把握することができなくなってしまいます。
そのような事態にならないために、写真などで記録をしておきましょう。ただし、闇雲に写真を撮れば良い問いわけではありません。
建物被害調査のトリセツ
というものがあります。
建物被害認定調査は、内閣府が定めたガイドライン「災害に係る住家の被害認定運用指針」に則って原則として自治体職員による調査になりますが、大規模災害時には、多大なる時間がかかりますので、「建物被害調査のトリセツ」を確認することをオススメします!
被害の記録をする際には、
(a)建物の平面図を作成する。
(b)建物の外部の調査は、被害の場所と被害の大きさがわかるように撮影する。
(c) 建物の内部の調査は、
柱または壁、内壁、床、天井、建具、設備
を撮影する。
浸水した場合には、浸水した部分の高さまでわかると良いでしょう。
(d) 損壊部分を拡大するのではなく、被害が発生している部位の全体像がわかるように撮影する。
(e)写真上に損壊部分をわかりやすく囲うなどを行う。ただし、写真の加工は行わない。
罹災証明書を発行してもらうことによって、次のような支援を受けることができます。
- 給付
被災者生活再建支援金や義援金などを受け取ることができます。
- 減免、猶予
所得税、固定資産税の減免、国民健康保険料や医療費等の減免を受けることができます。
- 現物支給
災害救助法に基づく応急仮設住宅、住宅の応急処理を受けることができます。
被害にあわないことを心よりお祈り申し上げておりますが、昨今、天災が多いということもあり、一度ご確認いただくことをオススメいたします。
認知症大家対策アドバイザー
岡田文徳
参考:
建物被害調査のトリセツ
http://sdrc.sz.tokoha-u.ac.jp/torisetsu/
内閣府
http://www.bousai.go.jp/taisaku/hisaisyagyousei/pdf/risaisyoumeisyo_gaiyou.pdf
東京都防災アプリ
https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/1005744/index.html
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