ポータルサイトの変化を知る

現在、入居する部屋を探すために、初めから不動産会社に行く人は少なくなりました。ポータルサイトが充実していることと入居希望者がスマホで確認することができるようになったからです。

ポータルサイトには、写真を多く掲載されるようになり、入居希望者はピンポイントで部屋を選択してから、内見に来るようになりました。そのため、部屋の写真の重要性が高くなりました。写真の枚数と質の高さが必要になっています。部屋と写真の状況があまりにもかけ離れていると、内見には来てもらえても、制約には至らないということになります。

 

このような状況も360度カメラが出現したことによって、大きく変わって来ました。360度カメラで有名なものは、リコーのシータです。部屋の360度方向を確認できるので、導入している不動産会社が増えてきました。写真よりも部屋の360度を確認することができたほうがイメージが湧きやすいことと修正されている可能性が低いため、信頼性が高いようです。

 

リコーは、シータが賃貸住宅の写真のために使われることを想定していなかったようですが、本腰を入れてきました。昨年開催された賃貸住宅フェア2019in大阪にブースを出展していたからです。リコーがVR内見用のソフトを開発することによって、シータを使って、部屋の数カ所で撮影した映像をソフトを用いて、VR内見できるようにサービスを開始し始めました。

ソフトを使用するには、月額料金を支払うことになります。使用できる物件数は、金額に応じて、変わる設定になっています。管理戸数が多い不動産会社であれば、すべてをVR内見できるわけにはいきません。月額料金は、今のところ管理している不動産会社が支払っているわけですから、管理している不動産会社が管理物件の中から選ぶことができる状態です。

依頼している管理会社が、360度カメラの存在と360度カメラで撮影した映像をポータルサイトなどで使っていることを知らない管理会社であれば、正直時代の流れについて行くことができていません。大家側から伝えて、対応してもらったほうが良いでしょう。対応してもらえないのであれば、大家として、戦略を見直したほうが良いかもしれません。

 

 

さらに、あるポータルサイトが360度カメラで撮影した映像をデフォルト設定にしました。そのため、不動産会社がこのポータルサイトに物件を掲載しようと考えた場合には、シータを購入し、部屋を360度カメラで撮影しなければならなくなってしまいました。シータの存在を知らなかった不動産会社や存在を知っていたけれど経費の面から対応していなかった不動産会社は、ほぼ強制的に出費と対応を行わなければならなくなりました。

 

それでは、大家側は関係ないかというとそういうわけではありません。

不動産管理会社にとって、管理している部屋すべてを一気に対応することはできません。少しずつ対応することになります。

大家にとっては、

早く対応してもらえるのか?

対応が遅くなるのか?

では、全然意味が違います。

当然、早く対応してもらったほうが良いわけです。対応する順番は、不動産管理会社が決めることですので、大家側が決めることではありません。

つまり、早く対応するためには、不動産管理会社に選んでもらうことが必要であるということになります。

大家としてできることは、

不動産管理会社とコミュニケーションをとる。

入居が早く決まる物件に仕上げる。

 

不動産管理会社にとって、仕事が最小限で、すぐに入居が決まる物件であれば、すぐに対応したいと思うでしょう。大家にとっても、退去後にすぐに決まってもらえれば、空室期間が少なくて済みますので、安定的に経営を行うことができます。そのためには、不動産管理会社に任せきりにするのではなく、大家として、常に学び、常に改善していくことが重要であると考えます。

少しずつ取り組んでいただければ、幸いです。

 

認知症大家対策アドバイザー

岡田文徳

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これからの賃貸不動産は、今まで以上にコンセプトが重要になる!

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