遺贈寄付という選択肢がある

相続においては、

・誰が相続するのか?

・何を相続するのか?

・どれだけ相続するのか?

・相続人同士で揉めないだろうか

・相続税の納税に問題はないだろうか?

様々なことを検討するする必要があります。

もらう側の相続人のことを考えることが多くなります。

 

しかし、あげる側である被相続人の意思が重要になります。そのため、遺言書などにより、相続財産をどうするのか?ということを記載することになります。

 

もし、被相続人の意思として、生前にお世話になったところに寄付したいと考え、寄付を検討することもあるでしょう。寄付行為は、社会的に意義のあることですので、寄付を考えているのであれば、ぜひ検討してもらえればと思います。ただし、寄付について、理解しておくことが必要です。

 

相続が発生したことによって、行う寄付のことを遺贈寄付と言われています。

遺贈寄付の中には、

・遺言による寄付

・相続財産からの寄付

の主に2つがあげられます。

 

遺言による寄付は、故人(被相続人)の意思として、行う寄付のことになります。

一方で、相続財産による寄付は、相続人など相続財産を相続した人が行う寄付のことになります。

どちらの寄付を行う場合においても、法律的な観点、税務的な観点において、理解していないと思いもよらないことがおきますので、注意しましょう!

 

特に、注意するべきは、税務面になります。

遺言による寄付の場合において、遺贈寄付したことによって、相続税を支払う必要がなくなった場合には、相続税に関して、申告、納税ともに不要となるようです。

 

一方で、相続財産による寄付の場合において、遺贈寄付したことによって、相続税を支払う必要がなくなった場合においても、相続税に関して、申告が必要となります。しかも、相続税の申告期限内(10ヶ月以内)に遺贈寄付が終了している必要があります。10ヶ月というと、十分な時間があるように感じるかもしれませんが、相続対策をきちんとやっておいた場合においても10ヶ月という期間はあっという間に過ぎてしまうものです。そのため、寄付することを考えているのであれば、すぐに対応することが必要です。

 

よし、遺贈寄付をしよう!と思うかもしれませんが、まだまだ気をつけることがあります。

遺贈寄付する法人によって、非課税にならない場合がありますので、細かい要件は必ず確認しましょう!

 

それでは、遺贈寄付を行おうと思った時に、何を寄付しましょうか?

・現金

・株

・不動産

その他にも色々と考えられるかもしれませんが、主に3つであると考えられます。

現金を遺贈寄付する場合には、現金の価値は変わりませんので、問題はありません。

なぜ、現金は問題ないとわざわざ言ったのでしょうか?

 

それは、現金以外は、価値が変わっている可能性があるからです。

例えば、土地と建物について

購入時:4,000万円

遺贈寄付時の市場価格:5,000万円

に変わっていたとします。

すると、1,000万円の利益が出ていることになります。実際には、売却していないので、手元に利益はなく、含み益という形です。

しかし、含み益がある土地と建物を遺贈寄付してしまうと、みなし譲渡課税が課される可能性があります。

相続税は課税されなくても、所得税であるみなし譲渡課税が課される可能性があるというわけです。寄付したにも関わらず。

つまり、遺贈寄付したので、相続税がかからず終わるのではなく、所得税であるみなし譲渡課税が課される場合には、寄付して手元に相続財産がなくなったにもかかわらず、みなし譲渡課税を支払わなければならないということです。

善意で遺贈寄付したにもかかわらず、みなし譲渡課税を支払わなければならないという状態にならないように、株や不動産などの現物資産と言われるものを遺贈寄付する時には、みなし譲渡課税がかかるのか?かからないのか?必ず確認してから、行いましょう!

確認しないことによって、思いもよらない税金を支払うことになるかもしれません。気をつけましょう!

また、遺贈寄付を検討する場合には、遺贈寄付に関して、理解している専門家に相談しましょう!

 

 

今回は、一般論についてお伝えしましたが、相続に関しましては、各個人の状況によって、大きく異なります。そのため、遺贈寄付に関する法律、税務につきましては、各個人で勝手な判断をすることなく、弁護士、税理士に確認の上、行うことをオススメします。

 

 

認知症大家対策アドバイザー

岡田文徳

 

参考:

相続関係者なら知っておきたい遺贈寄付

税理士法人TAパートナーズ 代表 相浦圭太 税理士

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