家族信託®のデメリットは!!

何事にもメリットとデメリットは、存在しています。メリットしかないものは、世の中には存在しません。必ずデメリットが存在しています。実質的にメリットだけの場合もあるとは思います。しかし、メリットしか伝えないことは、詐欺ではないことが多いですが、詐欺に近い行為かもしれません。注目されている家族信託®にデメリットはないのか?と言われれば、当然デメリットはあります。必ず確認する必要があります。

(1)専門家が少ない。

(2)専門家のレベルに差がありすぎる。

(3)判例がほぼない。

(4)名義が変わる。

(5)損益通算ができないことと赤字の繰越ができない。

家族信託®が、不動産業界で急激に注目されてまだ2,3年ほどしか経過しておりません。今後、家族信託®を行う人が増えるにつれて、専門家の数は増えます。場合によっては、裁判になるケースも出てくると思いますので、判例も出てくることになると考えられます。忘れてはいけないことは、裁判にならないように家族で話し合って、信託契約の内容を決めることです。

(1)、(3)は、家族信託®を行う人が増えるかどうかに起因すると考えられます。ただし、裁判が増えると、法改正につながる可能性が高くなります。現状のように使いやすい状態から、後見制度のように使いにくい状態になってしまったら、元も子もありません。専門家だけでなく、家族信託®を行う側においても、家族信託®というものを理解する必要があります。家族信託®であれば、何をやっても構わないと考える方は、家族信託®をしないほうが良いと考えます。

続いて、専門家のレベルに関して、各専門家が常に学び続けることが必要であると思います。大変なことではありますが、クライアントのために、常に努力をし続けることが必要なことであると思います。私も肝に命じておきたいと思います。

(4)名義について、不動産の場合、保存登記を行なっていることがほとんどであると思います。家族信託®を行うと、登記内容を変更する必要があります。今までは、所有権であったものが、名義と受益権に分離します。突然、分離したように感じるかもしれませんが、そもそも所有権がどんなものであるかを考えると、簡単です。そもそも、所有権は、名義と利益の両方を持つ権利です。家族信託®を行うことによって、名義と受益権(利益)に分離して、多くの場合、名義と受益権を持つ人が異なるように設定します。

不動産の管理を任せるのであれば、名義を家族などに変更することになります。家族で話し合った上で、家族信託®を行う場合には、問題ないかもしれません。

家族での話し合いがうまくいっていないケースでは、名義が変わることに抵抗がある方もいます。家族での話し合いがうまくいっていないからといって、家族信託®をしようとしてはいけません。家族信託®は無理やり行うものではないということを再度確認する必要があると思います。

家族信託®における最大のデメリットといっても過言ではないと考えます。それは、損益通算ができないことと赤字の繰越ができないことです。これは、不動産賃貸業をやっている方にとっては、最大のデメリットです。

信託財産からの損益と信託財産になっていない財産からの損益は、別々に管理しなければなりません。別々に管理しているので、合算することができません。信託財産からの損益が+20万円、信託財産になっていない財産からの損益が-30万円のケースを考えましょう。

合算することができれば、-10万円であるため、所得税を支払う必要がないでしょう。しかし、実際には合算できないので、信託財産からの損益が+20万円に関する所得税を支払う必要が生じるということです。家族信託®することによって、別々に管理しなければならないことによるデメリットと言えます。

通常、個人であれば、3年間赤字を繰越することができます。

2017年:-10万円

2018年:+20万円

出会ったとすれば、2018年における所得税の対象となる額は、

-10万円+20万円=+10万円

となり、2018年における所得税の対象となる額は、+20万円に対してではないということです。もちろん、どのような所得であるかによって繰越できるものとできないものがあります。詳細は、税理士にお聞きください。

このように、通常は赤字を繰越することができますが、信託財産の損益については、赤字を繰越することができません。

上記の例で言えば、

2018年における所得税の対象となる額は、+20万円になるということです。税務に関する詳細は、税理士にお聞きください。(5)損益通算ができないことと赤字の繰越ができないことは、最大のデメリットであると考えられます。そのため、デメリットを理解した上で、家族信託®を行う必要がありますので、必ず確認をしてから家族信託®を行なってください。

認知症大家対策アドバイザー

岡田文徳

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