家賃を減額する前に知っておこう! 〜持続化給付金など〜
あらゆるところでコロナウィルスの影響を受けていると考えております。大家さんも例外ではありません。
大家さんであるあなたにとって、家賃は売上です。家賃を減額すると、売上が下がることになります。大家さんであるあなたにとっては、死活問題です。
一方で、入居者にとっても、家賃を支払うことができないという場合があります。ここで、大家さんであるあなたは、入居者にとって、一番重要なことが何であるか?を考えるべきです。
それは、入居者の生活が成り立つような提案を行ってあげることです。
前回お話ししましたので、こちらをご覧ください。
「家賃減額を交渉された大家さんが行うべき対応」
https://dimetel.jp/2020/05/27/re30/
さて、家賃を減額する前に、
大家さんであるあなたが助成金などを受け取ることは可能であるのか?
必ず確認することが重要です。
助成金をもらうことによって、家賃を減額した分について、補填できるのであれば、積極的に活用するべきです。活用することによって、家賃の減額に対応できるかもしれません。
しかし、助成金をもらうことができないのであれば、家賃の減額を考え直さなければならないかもしれません。
今回は、持続化給付金について、お伝えします!
大家さんであるあなたは、持続化給付金を受け取ることができるのか?
(1)受け取ることができる
(2)受け取ることができない
さて、どちらでしょうか?
答えは、どちらも正解です。
つまり、場合によって、異なるということです。
不動産賃貸業において、必ず確認しなければならない条件をあげます。
条件1
売上が前年同月比で50%以上減少している。
売上が前年同月比で50%以上減少していなければなりません。スタートアップ企業の場合、前年同月と比較することができません。そのため、スタートアップ企業は、持続化給付金をもらうことができない条件となっていますが、拡充がされています。
条件2
不動産収入は、給付の対象外である。
不動産収入とは、不動産所得のことになります。不動産所得は、個人が確定申告するときに、家賃による収入を申告する際の所得です。
(1)受け取ることができるケース
・売上が前年同月比で50%以上減少している。
・法人で不動産賃貸業を行なっている。
を満たして入れば、受け取ることができる可能性があります。
法人の売り上げは、事業に関わらず、すべての売り上げを合算して考えますので、家賃による収入においても、事業による売り上げという解釈になるようです。
(2)受け取ることができないケース
・売上が前年同月比で50%以上減少していない。
・個人で不動産賃貸業を行なっている。
個人で不動産賃貸業を行なっている場合には、不動産所得という扱いになります。残念ながら、持続化給付金の対象外となります。
したがって、家賃を減額してとしても、持続化給付金による補填を望むことはできません。
減額した分の家賃の取り扱い
通常時に家賃を減額した場合、減額した分の家賃は、寄付したものと取り扱われます。つまり、税務上の損金として、扱うことができません。
しかし、コロナウィルスの影響により、テナントの事業が継続することが難しいため、家賃を減額した場合、減額した分の家賃は、税務上の損金として、扱うことができるということになっています。
① 取引先等において、新型コロナウイルス感染症に関連して収入が減少し、
事業継続が困難となったこと、又は困難となるおそれが明らかであること
② 実施する賃料の減額が、取引先等の復旧支援(営業継続や雇用確保など)を目的としたものであり、
そのことが書面などにより確認できること
③ 賃料の減額が、取引先等において被害が生じた後、相当の期間(通常の営業活動を再開するための
復旧過程にある期間をいいます。)内に行われたものであること
国土交通省HP引用
やむなく、家賃を減額する場合には、減額した分の家賃は、税務上の損金として、扱うことができるように条件を確認し、対応しましょう。
家賃を減額下にも関わらず、税務上の損金として、扱うことができないのであれば、意味がありません。
わからない場合には、専門家に相談してから、対応いたしましょう!
認知症大家対策アドバイザー
岡田文徳
参照:
「家賃減額を交渉された大家さんが行うべき対応」
https://dimetel.jp/2020/05/27/re30/
経済産業省
持続化給付金に関する問い合わせ
https://www.meti.go.jp/covid-19/jizokuka-qa.html
国土交通省
https://www.jpm.jp/topics/2600
家賃減額を交渉された大家さんが行うべき対応
https://dimetel.jp/2020/05/27/re30/
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