収納スペースは広めに!

ここ数年の傾向として、いわゆる建てて、売却することで利益を得ている会社の物件では、売買されている新築の物件において、部屋の広さが狭くなっているように感じています。

さすがに、新築物件のすべてを確認することは不可能ですので、相談された物件や気になって確認した物件に限られてしまうことはご了承ください。

 

特に、賃貸の物件では、建築コストが高騰していることが原因となり、利回りが低くなってしまいました。利回りを上げるためには、建築コストを下げれば良いのですが、建材の価格が上がったことや人件費が上がったことによって、建築費を大きく下げることは、難しかったのかもしれません。そのため、利回りを上げるために、部屋数を増やすことを考えました。決められた土地の面積に対して、部屋数を増やすためには、1部屋の面積を狭くするしかありません。これによって、部屋数を増やすことができ、賃料を多く得ることができるということで販売するわけです。

 

このような物件は、本当に入居する人がいるのか?まったく考えられていない物件になります。ですから、不動産賃貸業としては、このような物件には、手を出してはいけないということになります。

本コラムをお読みの方々には、お伝えする必要はないかもしれませんが、知り合いに手を出しそうな方がいたら、一度、頭を冷やすようにアドバイスすることをオススメいたします。

 

部屋が狭くなると、一番最初に削られる部分は、収納です。私は、ミニマリストではありませんので、実態がわかりませんが、このような物件は、ミニマリスト用には良いのかもしれません。ミニマリストが世の中にどれくらい存在しているのか?を把握することが必要でしょうが、調べている人がいるかどうかは不明です。

 

現在のトレンドは、収納部分が広い物件が比較的選ばれやすい傾向にあります。新社会人などは、上京してきたばかりで持ってくるものが少ないかもしれませんが、住み始めると、少しずつ物は増えていくものです。特に、女性の場合は、男性よりも衣服が多い傾向があります。衣服だけではなく、バックや靴なども男性よりも多い傾向がありますので、収納するスペースは広いほうが好まれます。

また、収納スペースが少ないと、居住空間に物を置かざるを得なくなります。通常の生活を送る上で、居住空間に物を置かないわけにはいきませんが、収納スペースに入れるべきものを居住空間におくと、生活するためのスペースが少なくなります。居住空間でリラックスすることが難しくなると思います。すぐに退去するわけではないと考えますが、長い期間、入居してもらえない物件であると感じます。

 

そうなると、収納スペースが狭い部屋に入居する人は、誰になるだろうか?と考えざるを得ません。不動産賃貸業は、入居者に入ってもらって、はじめて賃料を得ることができる事業です。賃料を支払ってくれる入居者が誰になるか?を考えないということはあり得ません。

 

そもそも、建てて、売却することで利益を得ている会社が建築しているものです。売却して終わりですので、その後のことなど考えていない場合が多いでしょう。誰が利益を得ることになるのか?を必ず考えた上で、不動産賃貸業を行う事業者に利益が残るのであれば、購入を検討しても良いと思います。間違えてはいけません。注意しましましょう。

 

現在は、融資が絞られており、なかなか融資がおりない状況です。このような状況の時に、悲観するのではなく、学びの期間だと思って、学んでおくことをオススメします。

 

 

認知症大家対策アドバイザー

岡田文徳

 

引用:

2019/7/25付 日本経済新聞 朝刊

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO47748260U9A720C1TJ1000/

これからの賃貸不動産は、今まで以上にコンセプトが重要になる!

https://dimetel.jp/2019/07/01/ref3/ ‎

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